諦めたらそこで
今日の面談は、親もとを離れて他県で高校に通う生徒の、夏期講習の相談。
正直言って、序盤から萎えてしまった。
夏期講習のみの受講では、私が欲しい数値には計上されない。
そして、私は夏期講習の数値はすでにクリアしている。
つまり、得のない顧客だった。
それでも教育マン?と私を責めるひともいるかもしれない。
堂々と応えたい。
いいえ、ビジネスマンです、と。
今ここに切り取って載せるテキストは、教育営業マンの「ビジネス」の側面のみを強調したものだ。私のなかのひとりが、ビジネス的に得がないからやめときな、と囁くのだ。
教育マンのほうの私は、どうやってあなたに貢献できるかを熱っぽく顧客に語っている。それはどちらもほんとうのこと。私のなかで同時に起こる。
話を戻す。
ビジネスマンのほうの私が、早々に「得がない」と判断した。
夏だけ実家に帰って来るのであり、今日この後も部活の合宿で八月まで東京に戻らないのだ。
どう足掻いても八月しか授業ができず、夏期講習以外の業績にはなりえなさそうである。
ビジネスマンの私は、教育マンの皮をかぶって、他の教室を案内してしまった。
忙しいなか、ふと我に返って。
しかし、やりようによっては、「生徒」にカウントできたのでは?
その方法を思いついてしまい、いたく反省する。
ビジネスマンの私が早々に切り上げた案件は、熟慮すれば、ウィンウィンな提案をつくることができたはずだ。
ビジネスマンだけに頼るとよくない。
ビジネスマンと教育マンが仲良く手をつないだときに、最高のプレゼンテーションが生まれる。それを実感した。
また、早い段階で諦めてはいけないということも、学んだ。
諦めたらそこで面談終了ですよ。
教育もビジネスも終了ですよ。
諦めたらそこで。